前回のコラムでは、保護者の塾選びが「ママ友の口コミ→Googleマップのレビュー→自然検索→HPで価格確認」という一連の流れで進んでいる、というお話をしました。
今回は、その流れの2番目にあたる「Googleマップ」に焦点を当てます。口コミで塾名を聞いた保護者が、HPより先に目にしている可能性が高いのが、Googleマップに表示される塾の情報——「Googleビジネスプロフィール」です。
私自身、Googleマップの情報を頼りに塾を訪ねて、困ったことが何度かあります。マップに載っていた営業時間が実際と違っていて、1時間待つことになったこともありました。マップ上には確かに存在している塾を訪ねたら、すでに廃業していたこともあります。
訪ねた側からすると、「マップの情報が正しくない」というのは、それだけで小さくない不信感につながります。HPには力を入れているのに、マップの情報は手つかず。そういった塾は、決して少なくありません。
「Googleビジネスプロフィール」とは何か
Googleで塾名を検索したときや、Googleマップで「近くの塾」を探したときに表示される、住所・電話番号・営業時間・写真・口コミなどがまとまった情報欄のことです。Googleが無料で提供しているサービスで、塾のオーナーが自分で情報を登録・管理できます。
ここで知っておきたいのは、オーナーが何もしていなくても、塾の情報がマップ上に表示されている場合があるということです。その場合、営業時間や写真、カテゴリなどが正しくないまま、保護者の目に触れていることもあります。まずは一度、自分の塾名で検索して、どう表示されているかを確認してみてください。
「マップからの集客」は、過小評価されている
塾の方と話していると、Googleマップを集客の手段としてはあまり重視していない、という印象を受けることがよくあります。チラシや紹介、HPには手をかけていても、マップは「勝手に表示されているもの」くらいの位置づけになっていることが多いように感じます。
しかし、保護者の立場で考えてみると、塾選びで重視されるのは「家の近くで、子どもが通いやすいか」、そして「信頼できる塾か」という2点です。この2つを同時に確かめられるのが、まさにGoogleマップです。家からの距離や道のりを確認しながら、口コミや写真で塾の雰囲気をつかむ。保護者にとってマップは、塾選びのための、ごく自然な道具になっています。
塾側の認識と、保護者の実際の行動。このずれこそが、マップを整えるだけで差がつく理由です。
保護者は、マップで何を見ているのか
口コミで塾名を聞いた保護者がマップを開くとき、通いやすさと並んで確かめたいのは「本当に信頼できそうか」という点です。そのとき、判断材料になるのは次のような情報です。
① 口コミの数と内容 星の数だけでなく、どんな言葉で評価されているかが読まれています。そして意外と見られているのが、口コミに対する塾側の返信です。丁寧に返信している塾は、それだけで「ちゃんと向き合ってくれそう」という印象を与えます。
② 写真 教室の雰囲気が分かる写真があるかどうかで、安心感は大きく変わります。外観写真しかない、あるいは写真が1枚もない状態だと、「どんな場所なのか分からない」という不安が残ります。以前のコラムで「フリー素材の笑顔が保護者を遠ざける」という話をしましたが、これはマップの写真にもそのまま当てはまります。
③ 基本情報の正確さ 営業時間、電話番号、住所、HPへのリンク。当たり前の情報ですが、ここが古いままだと「この塾、ちゃんと運営されているのかな」という小さな疑問につながります。冒頭でお話ししたように、営業時間が違っていて待たされた経験は、そのまま塾への印象になってしまいます。特に、長期休暇や講習期間で営業時間が変わる塾は、注意が必要です。
今日からできる、3つの整え方
ビジネスプロフィールの改善に、大きな費用や専門知識は必要ありません。まずは次の3つから始めてみてください。
1. オーナー確認をして、基本情報を正しくする Googleビジネスプロフィールに登録し、オーナー確認を済ませると、情報を自分で編集できるようになります。住所・電話番号・営業時間・HPのURLが正しいかを確認し、講習期間などの特別な営業時間も登録しておきましょう。
2. 実際の教室の写真を載せる 教室の様子、自習スペース、入口など、保護者が「ここに通わせたらこんな感じなんだ」とイメージできる写真を載せます。プロが撮った写真でなくても構いません。大事なのは、実際の場所だと伝わることです。
3. 口コミに返信する 良い口コミにはお礼を、厳しい口コミには誠実な説明を。返信は、口コミを書いた本人だけでなく、それを読んでいるこれからの保護者にも届いています。
まとめ:HPとマップは、同じ「顔」として整える
保護者にとって、Googleマップの情報とHPは別のものではありません。どちらも「その塾の顔」として、続けて見られています。マップで良い印象を持った保護者が、HPでその印象を確かめる。この流れがつながっているとき、口コミで生まれた関心は、問い合わせという行動に変わっていきます。
HPをいくら丁寧に作っても、その手前のマップで不安を感じさせてしまっては、HPまでたどり着いてもらえません。逆に言えば、マップを整えることは、HPへの入口を整えることでもあります。
Arclareでは、教育現場を内側から知る視点をもとに、HP制作だけでなく、口コミ・マップ・HPまでの導線全体を意識した集客のサポートを行っています。まずはお気軽にご相談ください。
